私たちが暮らす社会は、言語・政治・経済・文化など、さまざまな側面で多様化・複雑化しています。私たちは国境や文化の壁を越えてお互いが結びつき、協力して課題解決に取り組まなければなりません。お互いの文化や価値観、背負っている歴史、単なる道具ではないはずの言語、属している社会、置かれている環境、それらを自らの力で理解してから、相手に話しかけなければなりません。この時に必要となるのが、多面的な思考力と深い洞察力、そして、幅広い教養です。
現代社会で求められる教養は、単にものごとをたくさん知ることで身に付けられるものではありません。あるひとつの分野を深く知ることで身に付けられるものでもありません。本学の全学共通科目と国際関係学部の学部基礎科目には、さまざまな学問分野についての授業があります。これらの授業を通じて心理学や哲学、倫理学、人類学、社会思想などの分野に触れることはとても重要です。多くの学問分野に触れてより多くのものごとを知るようになると、高校までの学習内容を見つめ直すことができるようになります。私たちが暮らす静岡県や日本を新しい視点から学び直すこともできるようになります。そして、マスメディアを通じて見聞きする国際社会の情勢や地域社会の動向を、多元的かつ複合的に理解できるようになります。これを出発点として、大学生活を通じて幅広い教養を身に付けていきます。このことが国際関係学部での学びの特色のひとつです。
国際関係学部での学びは多彩です。最新の国際事情や社会情勢を扱う授業もあれば、国内外の文化や芸術について理解を深める授業もあります。授業方法も様々です。大学の授業は、教科書に沿って学ぶものだけでなく、学外での実習を通じて社会問題の解決に取り組むものもあります。